
肌が覚える、やさしさを。
私たちは、紳士肌着を親子三代にわたってつくり続けてきました。
それは、流行や時代を超えて受け継がれてきた技ではなく、「肌に触れるものほど、丁寧でありたい」という想いの連なりです。
「下着なんて、消耗品でいい」
誰もが一度はそう考えたことがあるかもしれません。
けれど、朝いちばんに身につける一枚が心地よければ、一日の歩みは静かに、そして確かに変わっていきます。
肌が喜ぶやわらかさは、心をほどき、自分を大切にできる時間へと導いてくれるのです。
私たちの肌着は、ただ身体を包むためのものではありません。
それは日々を穏やかに整え、自分らしく生きる力をそっと支える存在です。
三代にわたって紡いできたものづくりの答えを、おためしください。
木村メリヤス工場
のこだわり
- こどわり01
一枚の原点は、糸に宿る。
本当に上質な一枚は、素材から始まります。
どれほど縫製の技術が優れていても、素材が粗悪であれば決して良いものは生まれません。
使用するのは、選び抜かれた高級原綿のみ。
ニッターや染工所と何度も意見を交わし、理想の風合いや肌触りを追求します。完成度がわずかに基準に満たないときは、すべてを作り直すこともあります。
肌に最も近い存在だからこそ、素材の力を最大限に引き出す――それが私たちのものづくりの出発点です。
- こだわり02
着心地は、かたちから始まる。
素材の次に大切なのは「かたち」です。
どれほど上質な糸でも、かたちが合わなければ本当の着心地は生まれません。
私たちは、パターンづくりと裁断に惜しみなく手間をかけ、サンプルを何度も着て洗濯し、形や縮みを確認します。少しでも着づらさがあれば、再び修正を重ねます。
効率やコストよりも、「着やすさ」と「品質」を最優先に、複雑なカーブも贅沢に生地を使って裁断します。
身にまとう人の一日が、より自然で心地よくなるように――その想いを、かたち一つひとつに込めています。
- こだわり03
フラットシーマーという、美の技術
「フラットシーマー」とは、2枚の生地を重ね、4本針の専用ミシンで丹念に縫い合わせる高度な技法です。
縫い目が驚くほど滑らかに仕上がり、肌に縫い代がほとんど触れない――まるで空気までも計算されたかのような心地よさです。
洗濯を重ねても形や縫い目が乱れず、美しさと品格を長く保ちます。
熟練の職人の感性と緻密な技術を活かし、肌に寄り添う極上の着心地を追求しています。
それは、着る人の一日をより豊かに、そして美しく彩るためのこだわりです。
- こだわり04
しなやかさを生む、最後のひと手間
「肌に触れる、仕上げのやさしさ。」
一枚の肌着の美しさと心地よさは、最後の仕上げで決まります。
丁寧なプレスにより、生地の表情が整い、縫い目が静かに落ち着きます。
ただ形を整えるだけでなく、肌に触れたときのやわらかさや着心地を想い描きながら、一枚一枚手をかけます。
この最後のひと手間が、日々の着心地の差となり、肌着としての完成度を高めます。
身にまとう人の一日を、より自然で心地よくする――その想いを、私たちはプレスと仕上げに込めています
繊研新聞2025年4月30日(水)

2025 年4月30日(水)の繊研新聞の一面に掲載されました。
親子3代、国産で白物肌着
和歌山県・紀の川市 木村メリヤス工場
高級小寸丸胴素材やフラットシーマーが強み
一見では、付加価値のわかりにくい紳士の白物肌着。
実用衣料であり、アウターと比べれば生産計画が立てやすい分、今や大半が海外生産に移った。差別化しにくいこの商品を、親子3代にわたり国内で作り続けている企業がある。
和歌山県紀の川市の木村メリヤス工場だ。(記事抜粋)
